薬剤師は安定している?
薬剤師のお給料事情
薬剤師のお給料とは、他の職業と比較して多いのでしょうか。実際、平成21年度に行なわれた調査では、サラリーマンの平均収入は406万円でした。そのうち、男性の平均収入は500万円、女性の平均収入は263万円となっていました。ここで注目したいのは、薬剤師の平均収入です。調査によると、平成20年度の平均月収は35.7万円。賞与を含めた年収を見ていくと、薬剤師のお給料は他の職業に比べて決して低くはないのです。
また女性の就職比率も高く、働きやすい職場と言えるでしょう。このことから、男女間のお給料の格差も少なく、平等に勤務できます。ここが、人気の理由なのです。また女性であれば、結婚や出産のライフイベントの際に、働くことに関して負担が少ないこともポイントのようです。出産後の職場復帰のしやすさがあることは、女性にとって安心できます。よって、様々な職業の中でも恵まれていると言えるでしょう。
つまり薬剤師は将来性があり、キャリアを積んでいくにはピッタリの仕事で、いざとなれば資格があるので安定して働き続けられるのです。
業界別での安定した収入
薬剤師の仕事は、調剤薬局やドラッグストア、病院や製薬会社などに分けられます。それぞれにお給料事情は大きく異なり、その中でも一般的には、製薬会社が安定したお給料がもらえると言えるようです。次に高水準のお給料は、ドラッグストアでの薬剤師勤務です。そのあとに続くのが調剤薬局、病院の薬剤師の順となります。
製薬会社で薬剤師勤務の場合、収入は初任給で月22万円程、初年度の年収で300万円前半くらいです。一般的に営業職では、初任給はあまり期待できず決して高いとは言えません。しかし勤務年数を重ねるごとに年収も上がり、生涯年収としては薬剤師の仕事の中でも年収はトップクラスになるでしょう。
ドラッグストア勤務の場合は、正社員としての年収は初任給が月30万円前後で、初年度の年収で350万円~450万円程となり薬剤師手当が付く場合もあります。調剤薬局の場合、薬剤師の初任給は月22万円~30万円程、初年度の年収では350万円~400万円程です。その後、管理薬剤師の立場になると、年収は500万円~600万円程になります。病院での薬剤師勤務の場合は、年収は初任給で約20万円~25万円程、初年度の年収で300万円~350万円程です。また薬局長ともなると年収はよりアップします。小規模病院での勤務は、お給料も思った以上に上がりにくい実情があるようです。
公務員として、水質管理や経営管理を伴った薬剤師は、公務員水準でお給料が決まってきます。そして、公務員水準に合わせている病院の薬剤師は、民間病院の薬剤師とお給料を比較してみると高収入になる傾向があります。病院の規模や法人であるかということも、お給料に反映されるポイントでしょう。