女性に人気がある「薬剤師」
薬剤師という職業
女性が活躍できる職業でもある薬剤師。一言で薬剤師と言っても、仕事の内容は職場によっても異なります。職場となる場所には、どんなところがあるのでしょうか。平成26年12月31日時点での厚生労働省の調査では、薬剤師として働いている55.9%の人が「調剤薬局」で、19.0%の人が「病院や診療所」、15.1%の人が「医薬品に関係する企業」で働いているという結果がでています。
「調剤薬局」、「ドラッグストア」、「病院や診療所」、「医薬品関連企業」で働く場合、それぞれの職場での仕事内容がどのように違うのかを知りましょう。
職場別の主な仕事内容
「調剤薬局」での主な仕事は、医師からだされた処方箋に基づき、薬を調合する調剤の業務が主なものとなります。そして、薬の飲み方や注意点などを説明し、アドバイスを行なう服薬の指導もあります。さらに、薬の飲み合わせからくる副作用や薬の重複などを防ぐために、アレルギーの有無や服用した薬の確認作業である薬歴の管理などがあります。他にも、だされた処方箋についての疑問などを医師へ問い合わせを行なったり、医療品在庫の管理なども業務となります。薬を取りに来る患者とのコミュニケーションも重要な仕事です。薬に対する副作用の有無や体調の変化などを聞き取り、記録していくことも薬剤師としての大切な役割となります。
「ドラッグストア」は、様々な人が来る場所です。病気ではない人もたくさん来ます。その点が、「調剤薬局」「病院や診療所」などと大きく違います。主な仕事は、来店者の症状や要望に合わせた一般用の医薬品などの提案・説明・販売です。そして、店舗となっている場合がほとんどのため、商品の陳列や棚卸、レジなどの会計業務や接客も仕事になります。さらには、店舗の売り上げを伸ばすために必要なことも考えていくことが求められます。
「病院や診療所」では、外来患者や入院患者を対象とする調剤の業務や、服薬の指導、薬歴の管理があります。そして、注射・点滴の調剤とその管理などが主な仕事です。さらに、医師や看護師など医療スタッフとのコミュニケーションが重要で、チームの一員として患者の治療をしていく責任も必要です。
「医薬品関連企業」では、医薬品の研究・開発、新薬の臨床試験に関係する説明・相談、医師などへの医療品情報の提供、医薬品に関わるデータ管理と資料作成などが主な仕事です。その他にも保健所や研究所などで公務員として働く人もいます。麻薬取締官としての仕事も実は、薬剤師の仕事なのです。このような場合は、お給料がより良い状況とも言えるでしょう。高齢化が進んでいる現在では、老人介護施設や在宅医療関係で働く薬剤師も増えてきています。
また薬剤師には様々な専門の資格や認定があるため、研修を受けて資格を取って専門性を高め、専門分野に特化した職場で働くことも可能なのです。